now loading

Know rice know life

11月28日

泊まれる博物館から「暮らせる博物館」へカテゴリー:体験する

奥出雲多根自然博物館が運営している滞在型宿泊施設「奥出雲百姓塾(おくいずもひゃくしょうじゅく)」について、支配人の名和さんにお話を伺いました。

—奥出雲百姓塾はどんな施設ですか?
築80年の木造2階建ての古民家を一部改造した、定員12名の宿泊棟と隣の牛小屋を改装した体験棟と合わせて約350平方メートルです。敷地内には、蔵が2棟と錦鯉の泳ぐ池やお茶室もあります。


宿泊棟は1棟貸しスタイルです。広々としたキッチンもあるので、自由に自炊もできます。

2階に(屋根裏)には唐箕や機織り機、牛に曳かせる鍬など古い農機具や民具を展示しています。古民家の前の広いスペースでは、BBQや焚火の体験もできます。体験棟は、キッチン設備とテーブルを新たに設けたことで、笹まき、そば打ちなどのイベント会場や交流の場所としても利用することが可能です。

—なぜこういった施設をオープンしようと思ったんですか?
おかげ様で泊まれる博物館「奥出雲多根自然博物館」には多くのお客様にご利用いただいていますが、博物館を楽しんで帰るだけでなく、お客様が素晴らしい奥出雲町の自然や文化に触れる機会を提供したいと以前より願っていた、多根幹雄理事長の意思を実現させるべく、2019年に佐白の若い者を中心に募り、整備を進めたのがきっかけとなり、実現しました。
奥出雲百姓塾の由来は、「農業に携わる人が、生きるために必要な知恵や技術を多く持つ」ことに敬意を込めてつけました。

—反響はいかがですか?
主にお子様連れのご家族のご宿泊が多いですね。県外からお越しのお客様で、これまでには広島と大阪、兵庫、京都からの関西圏のお客様が比較的多いですね。畳や縁側など、日本家屋独特の造りに懐かしむ方もいらっしゃいますし、広々とした古民家に子供と一緒に泊まってみたかったという声もいただきますね。普段とは違う大きな古民家に泊まり、気兼ねなく過ごせることが一番の人気のポイントなのではないかなと思います。また、奥出雲多根自然博物館にご宿泊のお客様と同様、6階のレストランで食事ができ、長者の湯の温泉、ナイトミュージアムにも参加できますよ。

—今後の展望について教えてください。
全国からはるばる奥出雲町までお越しいただいたお客様が、博物館だけを見て、奥出雲町の豊かな自然、歴史、それに文化を体験されずに帰ってしまうのがもったいないと思っています。今後は、町の協力者とタッグを組み、奥出雲町全体を博物館に見立てて、長期で滞在して、奥出雲の魅力を堪能してもらい、願わくば定住者が増えるお手伝いができればと挑戦を始めます。テレワークでどこにいてもお仕事が続けられる方などには、ぜひ奥出雲町でのテレワークをお試しいただき、仕事の合間に自然や歴史に触れ、奥出雲町を好きになっていただくと最高です。また、2拠点生活では、休日には奥出雲町で過ごすのもいいかと思います。

奥出雲多根自然博物館は、今月11月で35周年を迎えました。奥出雲町の魅力を発信、体験していただくために旅行業の登録も行い、泊まれる博物館から「暮らせる博物館」を目指します。

関連記事

過去の記事

奥出雲ふーどじゃーにー